2014年8月17日日曜日

みっちゃんありがとう〜ミニワンマン 光恵Forever〜

いつも別れというのは寂しく、切ない。そういうもの。

分かってる。


ステージでは泣かないと決めた。

笑顔で見送ると決めた。


でも、難しいかもしれない。


だって、
もう、本気の5人が駆け抜けた日々が、
胸の奥でウズいているんだもの。




8月16日(土)上野BRASH。少しおして19時05分。

リンクスのいつものSEに合わせて、メンバーが登場。

佐藤ありささんも、今日のすべての瞬間を味わうように、
気合を込めて、観客を煽る。

満員の観客も、拳と声を合わせて、5人へのエールを送る。


1曲目は、イカネバの娘。(衣装も同曲のもの)

いつもとは違う雰囲気。楽曲のイメージから、
メンバーの表情がキリッとしているだけではないことはすぐに分かった。

みんな目が赤かったり、少し潤んでいるのだ。


ステージ近く、端から見ていた私の場所からは
そのように見えた。


「切ない出来事は、女性をより美しく見せる効果があるのかもしれない」

などと、誰かに怒られそうな事が、頭をよぎった。


2曲をパフォーマンスして、MC。
いつも通り彩川ひなのさん(ひなりん)が進行。


〜私はひなりんのMCが好きだ〜

堂々とど真ん中の言葉を観客に投げて、
観客の反応が薄いと、自己解決する感じが好きだ。
誰にでもできるMCじゃない。

私自身は、
(仕事というのもあるかもしれないが)
率先して、空気を読み、拍手などの反応をしたくなる。
だから、ひなりんを一人にしたくないと思ってしまう。

ただ、今日は、特に観客側にもいろいろな感情が混じり、
MCひなりんをポツンとさせてしまったかもしれない。

これはこれで、自己解決、自己肯定するひなりんが
とても愛おしく思える瞬間があるので、
ひなりんの「MC力」を示す場面ということで、
アリだとも思える。


このことに限らず、今日はMCの端々で、
おかしなテンションが巻き起こす、
おかしな言い間違いや会話の歯車のズレが見られた。
微笑ましかった。

そのくらい、さいとう光恵さん(みっちゃん)の卒業、
卒業公演のパフォーマンスを全うすることは、
メンバーの中で「いつものライブとは違う」ものだということが感じられた。


ことリンクスに関しては、
私はこういう人間味の部分が大好きである。


〜3曲連続でパフォーマンス。その後、MCをはさみ、

アルバム「Links to You」にも収録されている新曲「ツバサノウタ」を披露。
この楽曲は、4人でパフォーマンスする最初の楽曲ということで、
みっちゃんは一度、退出。

「ツバサノウタ」は、リンクスらしい楽曲で、作詞は喜屋武ちあきさん。
振り付けは、はるるん。お見事!
観客が一緒に声を出す部分があるが、ひなりんと谷中唯彩さんを中心に
先導してくれるので、とても盛り上がった。


「ツバサノウタ」の披露後、今度は、
初期の白いドレス風の衣装に変身したみっちゃんをステージに残して、
4人が退出。


〜みっちゃんのトークコーナー。

今回のライブをもって卒業する、さいとう光恵さん。
ここからトークコーナーが始まった。

リンクスHPプロフィールページ
http://www.links1919.com/profile.html

みっちゃんのTwitter
https://twitter.com/mittsun03

リンクスの公式ブログ
http://ameblo.jp/links1919/


みっちゃんは、今日までいた最後のオリジナル・メンバー。

リンクスの始まりの話、メンバー遍歴、急にメガネキャラになった話。
現メンバーの第一印象など。

その語り口は、みっちゃんらしく、丁寧で優しくて、暖かくて。
「オチがなくてごめんなさい」などと気を使いながら、
言葉を選びながら、思い出をひとつひとつ紹介してくれました。

ありちゃん(当時中二)との初対面の時には、
ありちゃんのお母さんが一緒で、
「よろしくお願いします」と言ったみっちゃんに対して、

ありちゃんのお母さんが手で、
ありちゃんの頭を押して、お辞儀をさせるという、
シャイなありちゃんの一面がよく分かるエピソードなど、
みっちゃんらしくほのぼのとした切り口で楽しかった。


〜ライブ再開。退出していた4人も初期の白いドレス風の衣装でステージへ。


私はこの衣装を初めてみたのですが、素晴らしかった。


白という色の持つ、みずみずしさ、
スタイルの良さがよく分かるシンプルなデザインのドレス。
ヒールのあるキラキラの靴。


全員、美しかった。

そこから初期曲のパフォーマンス。


リンクスのダンスの特徴だと私が勝手に思っている速度の速い横回転。
ドレスだとどこかの舞踏会でも来たような華やかさに目を奪われた。


そして、
この時、大友波瑠さん(はるるん)の靴が壊れ、
途中からライブ終了まで、はるるんは裸足になった。

「裸足になったら、動きやすい」と、はるるん。

私は、
はるるんの時々掴みどころがないようにも思える自由さ素直さが好きだ。
魅せるダンスができる勘の良さ。ルックスの良さ、スタイルの良さ。
今日のスタイルも素晴らしかった。

ドレスを着て、花飾りのようなカチューシャ(?)をつけて、足は裸足。

「どこのお姫様が休日にお花畑で踊りだしたのかしら」
というような、はるるんにぴったりのスタイル。可愛かった。



〜MCでは、5人でリンクスの思い出。

昔やっていた自己紹介を披露。

遠征での朝、なかなか起きないメンバーの話。
本当に、5人が仲が良くて、他の人が見たらくだらなすぎて
呆れるだろうという話。

こういう話は、通常のライブでは、
MCの時間の長さの関係もあり、こんなにタップリと聞くことがなかった。

今日が、みっちゃんのラストだから聞けたとも言えるが、
押し迫る時間を意識しなければ、もっと簡単に笑えたと思う。

そんな感情も含めて、今日という日を
みんなで共有する意味があるのだろう…とも思った。


〜そして、ライブも終わりの時が近づく。


3曲連続でパフォーマンス。

ところどころで、メンバーそれぞれが、感極まって、
涙をこらえるような表情。

その場所がメンバーによって違う。

当たり前のことではあるが、
メンバーそれぞれのみっちゃんへの想い、
記憶、リンクスの記憶のありかが違う。


ついついアイドルグループを「リンクスって◯◯って感じ」などと
ひとまとまりで話したり、ひとつのイメージで認識していたりすることがある。


でも、その中身、メンバーは一人ひとり、
生きてきた歴史が違う。性格も違う人間だ。

もっと個々を尊重して応援したいと思った。


〜最後のMC。


みっちゃんからメッセージ。

「今日、今まで、ライブが本当に楽しかった。
これが最後だという実感が沸かなかったから、
ツイッターにもなんて書いていいのか分からなかった…」


みっちゃんのリンクスでの日々が、涙になった。
言葉以上に、涙が、表情が語っていた。


「人付き合いは得意な方ではなかったけれど、この5人とはリラックスできた…」

「お客さんが多い時も少ない時もすべてのライブが楽しかった…」

「ファンの人と話すことも楽しかった…」

「沢山の人を巻き込んだ決断。この選択を頑張ります…」

「4人の新生リンクスをお願いします!」



「…私と出会ってくれたすべての皆さんに感謝しかありません」




「そして、4人の新生リンクスをお願いします!」



そう言って頭を下げた。







…ステージでは、泣かないと決めていた…




…笑顔で送り出すと決めていた…




ありちゃんは、涙がこぼれないように天井を見つめていた。




ひなりんが言葉を続けた。泣いていた。

「リンクスは終わりじゃありません!
4人になった新しいリンクスを、これからも応援してもらえたら嬉しいです。
これからも応援してください!よろしくお願いします!」
5人が頭を下げた。

ひなりんは、いろいろなことに気を配れるしっかり者。
メンバーの中で一番感情をコントロールして、進行に努めていた。

その彼女の張っていた気持ちの糸が切れたのが見えた。



そして、

ひなりんとみっちゃんが強いハグ。


「ありも、ギュッとしたい…」と、ありちゃんが言葉をもらす。


客席から笑いが起こる。


「だったら、はるも」と、はるるん。


「じゃあ、みんなでまとめてしちゃえば!」と唯彩ちゃん。


5人が、ハグでひとつになった。


「うらやましいだろ〜(๑´ڡ`๑)」と客席に向かって。
ひなりん。笑顔。




最後、曲フリは、みっちゃん。

「曲フリしたくない…」




でも、気持ちを飲み込んで、新しい一歩を踏み出した。



「心を込めて歌います」




「…光の先!」




メンバーは、客席に背を向けた。


ハイハットと8分音符で刻むギターのイントロ。
バスドラムが鳴り、ギターのアルペジオ…。


客席は、沢山のオレンジ色のサイリウムが光りだす。


その光が、5人の背中を染めていた…。



曲中も、最後のパフォーマンスを噛みしめるように、
目を合わせて、涙をこらえて笑顔を交わす5人。


間奏のあと…


「つながる喜び 初めて感じた ひとりじゃないリズム みんなの温もり」


ありちゃんは、踊れなかった。
踊れないくらいに、体の動きが止まるくらいに、
泣いていたから…。

かみてで泣いて立ち尽くす、ありちゃんを
ひなりんが中央へ引き寄せた。






「光の先」が終わり、みっちゃんから最後の挨拶…


…その前に、


ファンからのメッセージと花束の贈呈。


改めて、みっちゃんからのメッセージ。


「こんなに沢山、集まっていただき、ありがとうございました」

「新しいリンクスも、皆さん一人ひとりの人生も、応援しています」


「言いたいことの10分の1も言えなかったので…ブログ書きます」


優しい笑顔とともに、
なんだか、みっちゃんらしいなと思った。




〜アイドルがどんなに仲が良くても、アイドルファンにしかできない事がある。


それは、客席からステージを見ること。





今日までの、みっちゃんとの思い出。
ステージの上とバックステージは5人のもの。

5人が揃った客席からの思い出は、私達のもの。
一緒にすれば、みんなのもの。

大切にしながら、明日の楽しみを探せばいい。



もう私達は、つながっている。



つながらなかった私達はどこにもいない。



リンクスとつながったファン。

ファンとつながったリンクス。


みっちゃんとつながった、みんな。

みんなとつながった、みっちゃん。




つながった私達しかいない。

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